前立腺がんPET画像診断薬の国内医師主導治験組み入れ完了のお知らせ
東京(日本)-2021年9月9日。
テリックス・ファーマシューティカルズ・リミテッド(ASX:TLX、以下「テリックス」)の100%子会社であるテリックスファーマジャパン株式会社(以下「テリックスジャパン」)は、金沢大学との共同研究のもと日本で初めて行われたテリックスの前立腺がん画像診断薬「TLX591-CDx(Illuccix®, 68Ga-PSMA-11調製用キット)」の第I相医師主導治験の組み入れを完了したことをお知らせします。
本試験は、国内では初めてガリウム68で標識した前立腺がんの画像診断薬を臨床的に評価いたしました。試験の目的は、日本の代表的な患者集団における安全性データを取得し、日本の患者における 68Ga-TLX591-CDxの分子標的および生体内分布が海外データと同様であることを確認する為に行われ、前立腺がん患者10名の組入れが完了いたしました。本試験で得られる臨床データは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)や他のアジア諸国の規制当局との開発計画の議論を促進するものと考えております。
金沢大学大学院 医学系研究科 集学的治療分野 の溝上敦教授は、「コロナ禍という厳しい状況下にありながら、患者さんのご協力により、国内初の前立腺がん画像診断薬(68Ga-TLX591-CDx)の治験組入れを無事完了したことを発表できることを嬉しく思います。この最先端のPET画像診断薬は、現在、世界17カ国で承認審査が行われており、この重要な新しい診断ツールの日本での効率的な上市に向けて役割を果たすことができたのではないかと喜んでおります。」と述べています。
テリックスジャパン代表取締役の西村伸太郎は、「治験の組み入れが極めて早期に終了できたことは、ご尽力いただいた溝上教授をはじめ金沢大学の先生方のおかげですし、何よりも被験者の患者さまからも高い関心とご理解を頂戴した賜物であると感謝いたします。本治験が今後の日本のみならずアジアパシフィック地域での前立腺がん診断薬と治療薬実用化の礎となるものであり、弊社の主力製品の日本での承認に向けて、規制当局との協議を行うための道筋がつけられたのではないかと存じます。」と述べています。