前立腺がんPET画像診断薬第1相試験で日本人の安全性と忍容性を確認

東京(日本)- 2022年2月8日。

テリックス・ファーマシューティカルズ・リミテッド(ASX:TLX、以下「テリックス」)の100%子会社であるテリックスファーマジャパン株式会社(以下「テリックスジャパン」)は、金沢大学との共同研究のもと日本で初めて行われたテリックスの前立腺がん画像診断薬「TLX591-CDx(gallium-68(68Ga)-PSMA-11調製用キット)」の第I相医師主導治験において、日本人の安全性と忍容性を確認したことをお知らせします。

本試験は、日本人の患者を対象にTLX591-CDxの安全性、忍容性、放射線量、薬物動態を評価するものです。重篤な有害事象は認められず、全身および臓器別照射線量は日本人と外国人の間で差が無いことが示されました。また、日本人の患者におけるTLX591-CDxの薬物動態は、欧米人集団で報告された過去の試験と同様でした。

本試験は、金沢大学附属病院で実施され、金沢大学附属病院の各部門の密接な協働によりトップラインレポート(TLR)が作成されました。2021年5月から8月にかけて、前立腺がん患者計10名が登録されました。全ての患者はTLX591-CDxの投与後、陽電子放射断層撮影(PET)による撮影を行い、9月には試験が終了しました。

金沢大学附属病院臨床開発部長の村山敏典教授は、「我々は、この重要な第I相試験の最初の解析を早期に終了できたことを誇りに思います。日本人における68Ga-PSMA-11の安全性と忍容性のプロファイルが確認できたこと、および薬物動態と線量測定において日本人と外国人の成績が同様であることを見出したことに非常に勇気づけられています。」と述べています。

テリックスジャパン代表取締役の西村伸太郎は、「記録的なスピードで臨床試験を終了された金沢大学の先生方とご協力していただきました患者様に厚く御礼申し上げます。これは先生方や患者様が、一刻も早く日本の患者さんが使えるようにしてほしいという気持ちの表れと受け止めさせていただきました。本治験の結果は、日本を含むアジア全域での本剤の開発促進のための重要な基盤となるものです。先日米国や豪州で承認された本剤を一日も早く日本で上市できるように引き続き努力して参ります。」と述べています。