メルボルン(オーストラリア)|2025年3月12日

テリックス社は本日、核医学において最も有望な汎がん標的のひとつである線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)を標的とする放射性医薬品の新たな候補化合物取得を完了したと発表しました。

2024年11月、テリックス社は、ドイツのヨハネス・グーテンベルク大学マインツ核化学研究所のフランク・レッシュ教授とその共同研究者らによって開発された、臨床的に検証されたFAP標的治療薬・診断用放射性医薬品候補一式について、資産譲渡契約およびグローバル独占ライセンス契約を締結しました。

この取引により、テリックス社は『TLX400』の名称でFAP標的のリード化合物を自社のパイプラインに加え、特に泌尿器科領域における重点的な取り組みの一環として、膀胱がんを対象としたセラノスティクス開発プログラムを推進しています。今後複数の固形がんに対数る汎がん治療薬としての可能性を探索します。

FAPは、上皮性腫瘍の腫瘍微小環境や、肉腫・中皮腫などの特定のがん種の表面に発現する汎がんマーカーです。今回取得した次世代化合物は、第一世代化合物の限界を克服し、非標的組織への取り込みを最小限に抑えつつ腫瘍内への滞留時間を延長する構造を有しており明確な差別化が図られます。

これらの診断薬・治療薬用放射性医薬品は、500名以上の固形がん患者を対象に臨床検証済みであり、複数の査読付き論文にも取り上げられています。  

テリックス社のセラピューティクス担当最高経営責任者リチャード・ヴァレイクスは、次のように述べています:『レッシュ教授と彼のチームによるFAP標的研究を、今後も最大限活用できるよう、この契約締結を非常に嬉しく思います。テリックス社は、これらの化合物をもとに泌尿器科領域のフランチャイズを確立し、さらなら汎がんへの展開を図ってまいります。』

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[1] Ballal et al.2021; Ballal et al.2022; Ballal et al.2023; Bal et al.2024.Balら、甲状腺。2025.

TLX400はいかなる法域においても販売承認を受けていない。